先週のある学校の先生と立ち話をしていました。
その会話の中で
「学校で、子供たちの態度がよくないときに叱っているのは私だけで、ほかの先生は誰一人として叱らない。」
という話が出てきました。
その話をサークルでしたら、
「そういえば、私の学校でも叱っている先生はいない。」
という話になりました。
「子供はほめて励ましてのばす。頭ごなしにしかりつけたり、怒鳴ったりしてはいけない。どうしても叱るときは別室に呼んで叱らないといけない。みんなの前で叱ると自尊感情を傷つける。」
という方針が現場をむしばんでいると思えて仕方がありません。
A もちろんほめて励まして子供をのばすというのは当然のことです。
B しかし、叱って諭して気づかせて欠点を矯正するという指導があるのも当然なことです。
つまりほめたり叱ったりは指導の一環として昔から当たり前のこととして行われてきたことです。
「ほめて、叱ってのばす。」
Aはよくて、Bは好ましくないなどは論理的に成り立ちません。
子供たちが好ましくない行動面をとったら
1、指摘して・注意する(なぜよくないか諭す。)
それでも改善されないときは
2、行動を変えるように指導する。(こうした方がいい)
それでも改善が見られない
3、話し合う。(指導に従わない理由を探る)
それでも改善ができない。行動が緊急指導を要する時、行動が全体に悪影響を及ぼすとき(集団生活に関わる内容)
4強い指導=叱る(もう一度諭す。)
指導4を必要とする場面が指導の中では必ずあります。つまり全体の中で全員もしくは一部の子供を叱らねばならないときです。
今、多くの学校で指導4を必要とする事態に立ち入っているのに教師の多くが指導4を実行できない状況が生まれているのです。
叱られないから子供たちは「これでいいんだ」と錯覚してしまう。
錯覚がまかり通ると行動に歯止めがきかなくなる。
こんな風にして
教育崩壊が各地の小学校で進んでいるように思えます。
小学校で集団の簡単なルールを身につけていないと本当に困ることがあるのです。
これは聞いた話ですが・・・・・
数年前、ある学校で新入生の説明会が行われたそうです。
ところが十数名の若いお母さんたち、しゃべりまくっていてほとんど説明している教頭の話を聞かない。話を聞いている人たちに迷惑をかけているのに気づかない。これからの学校生活に必要な注意事項の説明をしているというのに勝手におしゃべりをして聞く態度がなかったそうです。(その後、事務処理や新学期に入ってから服装や持ち物でのトラブル続発したということです。)
集団のルールに関して叱られないで成長するとこうなるんだ。