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躓くから面白い

異分母分数のまとめをしながら、本当に教科書や授業が面白くなくなってきているなと思います。
一言で言うと「スマートに教える。」「躓かせないで教える」事が主流になっているようなのです。
とくに啓林館の教科書では○○君と○○さんが登場してわたしのやり方は・・・・ぼくのやりかたは・・・などと余計なことを言わせまくるのです。
 そんなのは実際の子どもに考えてもらう内容なのに、あらかじめ教科書で整理されて出てくるのです。
 「考えなくていいよ。」「難しいからね」「やり方おぼえたらいいのよ」という主張がぷんぷんしています。
 算数なんてのは自分の持っている英知を総動員して考えてやるから面白いはずなのに・・・・・・。
 これも愚民化政策の一貫なのでしょうか?
 先日鹿児島で銀林先生と久しぶりにこのテーマで話しました。
 私がそのような事を言うと先生は
 「いや、文部科学省の連中はそんなことまで考えていませんよ。」
 「彼らは善意でやっているんですよ。」
 と言われました。
一度聞いてみたいものです。
 

# by kiyotaka-ishi | 2012-10-07 22:41 | 算数教育

分数の授業中間まとめ

 今日、ブログを始めたことを知人や友人にお知らせしました。早速、返事をいただきました。ありがたいことです。東京のI先生から既約分数はやはり言葉が難しい、しかし、もとの分数は上手くないという意見をいただきました。割合分数のときに混乱を惹き起こす恐れがあるという事でした。確かにそうかもしれません。やっぱり既約分数で行こうかな?とも考えています。子どもと相談です。

さて、異分母分数の授業に入って4時間目が過ぎました。、
 通分を教え、約分も教えた後に異分母分数の加減の指導に入る教科書のやり方ではなく、のっけから異分母分数の足し算をぶつけてそこから倍分・約分通分を指導して異分母分数どうしの加減を指導する方針を立ててここまでやってきました。
 このやり方は以前から取られてきた一般的な指導手順でありで何ら珍しいものではりません。むしろ教科書の方法が私にすれば「変」なのです。
 確かに教科書の方針に従ってやると、なんの問題もなく異分母分数の計算はクリアーできると思います。
 でも、クリアー出来ればいいのでしょうか?
 以前の子どもたちは1/2+1/3=2/5と考えたのです。もちろん間違いではあるのですがこの間違いをめぐっていろいろな議論が沸き起こり、そこから「一体いくらになるんだ!」という探究心が芽生えたものでした。
 ノートいっぱいに水槽図を書いて2等分線と3等分線を書いて共通分母を探し当てる体験を子どもたちはしてきました。そこには発見の喜びがありました。
 どうも、今の教科書は発見の喜びなど無くていい、よりスマートに分らせればいいと考えているように思えて仕方ありません。

 ところで、今回わたしは分数カード(タイル)を子どもたちに渡していました。そのカードも使って考えさせました。そうすると2/5と答える子は7人中2人でした。後の子は3人が2/3ぐらいという子と5/6という子が2人出てきました。
 先に報告した通り5/6と答えた子は先に結論を知っていたわけでなく、試行錯誤的操作を通して発見しているのです。他の子どもたちもこの2人の発表を聞いて「なるほど5/6だ。」と納得してしまいました。

 ですから授業は共通分母6をみんなで発見するのではなく1/2+1/3=5/6 という事実が出来上がってそこから共通分母6の謎に迫る授業というスタイルになりました。
 幸い分数カードを1辺6センチの正方形にしていましたので、ノートにカードと同じサイズで分数の図を書かせると1/2が3/6と同じであることを子どもたちが発見してくれました。
 この後倍分して分数の見かけを変身させることになっていきました。
 ヒヤヒヤの授業でした。こんな授業もありかなと思います。

火曜日から約分と通分を指導する予定です。


 

# by kiyotaka-ishi | 2012-10-07 22:23 | 算数の授業

タイルそろばんの使い方2

タイルそろばんは箱の中にタイルが20個入っています。
箱のふたを利用するとタイルで2桁を表せます。
そこで2桁-1桁の操作が可能となるのです。
使い方例(13-7)
タイルそろばんの使い方2_a0300390_17581562.jpg

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
これを使うと子供たちが自分でやり方を考えてくれます。

# by kiyotaka-ishi | 2012-10-06 17:59 | 算数教具

タイルそろばんの使い方1

さてこのそろばん
本当に役に立つのです。昨年は1年生にやってもらったのですが算数セットの教具よりこちらの方が全員お気に召したらしく、ずっとこのそろばんを使ったと言うことです。
1年生の引き算の時の使い方
タイルそろばんの使い方1_a0300390_17434356.jpg

ここで使っているタイルはガラスタイルです。青と白2枚をくっつけていますのでひっくり返しても使えます。

# by kiyotaka-ishi | 2012-10-06 17:44 | 算数教具

タイルそろばん

昨年のことです。
昨年は3年生を担任していました。
一人の男の子が割り算ができない。どうしたのかとよくよく観察するとどうやら引き算ができないようなのです。繰り下がりだけでなく10からの引き算ができないのです。
そこでタイルを10個渡して練習問題の時に「これを使ってやりや」と言ったのですが、タイルがすぐに散乱する始末。
何かいい入れ物はないかと探したところ筆の箱が見つかったのです。この箱にタイルを入れるとうまい具合にぴったり収まり、絶妙の隙間ができるではありませんか。
その男の子もどうやらこの入れ物とタイルのセットが気に入ったみたいで、俄然タイルを使って計算するようになったのです。
 このことがヒントになりこんな教具ができました。
タイルそろばん_a0300390_17301031.jpg

これをタイルそろばんと言います。

# by kiyotaka-ishi | 2012-10-06 17:31 | 算数教具